赤ちょうちん

(C)1974 日活
若者たちの出会いは極く偶然で、愛の芽生えは極く自然だった。有料駐車場に勤める政行と修の二人が、幸枝とその友人ミキ子の二人の少女と、新宿の雑踏のなかでかわした会話から、政行と幸枝の間に愛が萌した。電車の轟音に耐え切れず政行は幡ヶ谷へ引っ越す。そんなある日、幸枝は政行と再会しアパートに移った。数日後、二人が外出から帰ってくると、部屋に小太りの中年男が寝そべっていた。男は保険屋だといい、腹痛をを理由に居候をきめこんだ。駐車場を辞め、また修とのコンビでトラックの長距離輸送を始めていた政行が仕事から帰ってみると幸枝と中年男は床を並べて眠っていた。「一人で寝るのが怖い…」という幸枝を政行はいとおしく思いながらも、二人の間に冷たい風が吹き抜けた。二人は修の住む新宿のアパートへと引っ越す。そして、政行は幸枝の妊娠を知る。

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