ソープ店で働く加那の元にある日、母から電話がくる。「一週間だけ、おばあちゃんの介護してくれない?」
仕事のことを隠していた加那はそれを誤魔化そうとした末、実家とソープ店を行き来して“人の身体”を洗い続ける二重生活〈ダブルワーク〉をすることとなってしまう。
認知症が進み、名前すら覚えていない祖母・紀江の介護に奮闘する加那。会うたびに“初対面”を繰り返してゆく二人だが、「どうせ忘れる」相手に対し加那は仕事のことを自由に打ち明けられることに気付き、徐々に心を近付けていく。すると祖母の知らなかったこれまでの人生と孤独が垣間見え、加那は自分自身のことを見つめなおし始める―
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