ソゴビ
『セントラル・ヴァレー』『ロス』と、〈郊外〉から〈都市〉のポートレートを作り終えたベニングは、カリフォルニア全体を見渡すためその〈自然〉を捉えた本作を作り、同じ2分半×35ショットの構造を持つ『ソゴビ』を完成させ、この3本で「カリフォルニア・トリロジー」という3部作とした。カリフォルニアの自然を見つめ、そこに耳を傾けた本作のタイトル『ソゴビ』は、ネイティブ・アメリカン、ショショーニ族の言語で“大地”を意味する。最初のショットは『ロス』のラストショットと繋がっており、最後のショットは『セントラル・ヴァレー』の最初のショットと繋がり、3部作全体で相互のショットが関連するパズルのような構造をなしている。