『イージー★ライダー』でカンヌ映画祭新人監督賞、ハリウッド・システムをぶち壊したアメリカン・ニューシネマの旗手として一躍世界中の若者&マスコミの注目を集めたデニス・ホッパーは、監督第2作として「映画とは何か」を鋭く問いかける問題作『ラストムービー』に取りかかった。ピーター・フォンダ、トーマス・ミリアン、ミシェル・フィリップス、サミュエル・フラーなど豪華出演陣を起用してペルーの山村で撮影したフィルムをニューメキシコ州のD・H・ロレンスの元別荘に持ち込んだホッパーは、1年以上かけて編集作業に没頭する。そこへドキュメンタリー映画を撮りたいと現れたのがローレンス・シラー(フォトジャーナリストとしてユージン・スミスの「ミナマタ」の出版に携わり『明日に向って撃て!』のスチール写真モンタージュも担当)とL.M. キット・カーソン(ゴダールの『勝手にしやがれ』のリメイク『ブレスレス』や『パリ、テキサス』の脚本家)だった。
シラーとカーソンを迎えたデニス・ホッパーは、「ドキュメンタリー映画を作ることを拒否」、代わりに「『ラストムービー』を作っているデニス・ホッパーを、デニス・ホッパー自身が演じる映画」を提案する。
かくして、チャールズ・マンソンのような長髪&髭スタイルのデニス・ホッパーが、砂漠で哲学を語り、編集作業に悩み議論し、カメラの前でマリファナたばこを巻き、ライフルや拳銃を撃ちまくり、バスタブで3Pを繰り広げ、住宅街を全裸で闊歩する…。
『イージー★ライダー』のその後を捉えたデニス・ホッパーを巡るドキュメンタリー。
アメリカン・ドリーマー
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2020年2月1日(土)公開