七年ごとに再演を繰り返す劇団☆新感線の代表作の一つ『髑髏城の七人』。 2017年3月から1年3ヶ月にわたり、花・鳥・風・月(上弦の月/下弦の月)・極(『修羅天魔』)と5シーズン6作品に分けロングラン上演されている。その第二弾Season鳥。
織田信長が明智光秀に討たれた本能寺の変から八年の月日が流れた、天正十八年(1590)の初め。
天下が豊臣秀吉に握られようとしていたこの頃の関東平野に、関東髑髏党の鉄機兵たちに追われて逃げる女の姿があった。その名は沙霧。関東荒野に不気味にそびえる漆黒の異形の城、髑髏城の絵図面を持っているために追われていたのだ。そこに通りかかった北条家の家臣である渡京は、沙霧を助けるのかと思いきや電光石火で裏切り、髑髏党側につく。絶体絶命の沙霧を救ったのは、薄汚いこもを被った愚鈍な表情のあやしげな男捨之介だった。
やっとの思いで沙霧がたどり着いたのが、関東一の色里“無界”。宿場も兼ねた旅人など人の出入りも賑やかな街。到着したばかりの牢人姿風の男・狸穴二郎衛門や、ボロボロの着物でうろつく貧相な百姓風の男・少吉など様々な人々が行きかっている。この色里一と評判の極楽太夫に、“無界”の用心棒気取りの関八州荒武者隊の統領兵庫もすっかり骨抜き状態だ。面倒見のいい極楽は傷だらけの沙霧を介抱し、なぜか沙霧を追うように里に現れた捨之介も一緒に一晩、里にかくまうことにする。
その晩、再び沙霧を狙って鉄機兵たちが襲来。里を留守にしていた“無界”の里の主でもある無界屋蘭兵衛も加わり応戦するが、そこに異形の鎧と仮面を身につけた関東髑髏党党首の天魔王が手下たちを引き連れて現れる。こも被りを取り天魔王に襲い掛かる捨之介、仮面を外す天魔王、表情が変わる蘭兵衛。三人の男のただならぬ気配に、その場に緊張感が張りつめた。一触即発の三人のもとに二郎衛門が割って入ったことでその場はおさまるが、捨之介はとある山奥にこもる刀鍛冶贋鉄斎のもとへと向かう。一方、蘭兵衛は誰にも知らせず、たったひとりで髑髏城へと乗り込もうとしていた。
捨之介、天魔王、蘭兵衛の過去の深い縁とは? それぞれの思惑、謀略、願いは果たされるのか……?
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ゲキ×シネ「髑髏城の七人 Season鳥」
(C)TBS/ヴィレッヂ
2019年4月5日(金)公開