出生前診断・妊娠・出産・障がいに対する様々な考えや選択肢を提示する『渇愛の果て、』より、90秒予告編、追加場面写真、出演者のコメントが解禁となった。
本作は「家族・人間愛」をテーマにし、あて書きベースの脚本で舞台の公演を行なってきた「野生児童」主宰の有田あんが、友人の出生前診断(しゅっせいぜんしんだん)の経験をきっかけに、助産師、産婦人科医、出生前診断を受けた方・受けなかった方、障がい児を持つ家族に取材をし、実話を基に制作した、群像劇。シリアスな内容ながら、大阪出身の有田特有の軽快な会話劇を活かした作品で、有田が監督・脚本・主演を務め、長編映画監督デビュー作となった。助産師・看護師・障がい児の母との出会い、家族・友人の支えにより、山元家が少しずつ我が子と向き合う様子を繊細に描きつつ、子供に対する様々な立場の人の考えを描く。
■『渇愛の果て、』90秒予告編
<里美の夫・博役:大山大>
私の知人に身体障がい者の子供を持つ親御さんがいるので、実際のシーンとしてはありませんが、役作りの一環で、協力してもらい、色々とヒアリングをしました。
そのご両親はとても前向きで、慰められる方が辛いと仰ってました。
主人公の出産祝いのパーティーのシーンでは、自分はどのような役割を担っているか、どうその場にいるべきかというのを非常に考えました。
熱意あるスタッフキャストで制作された『渇愛の果て、』、是非、劇場でご覧ください。
<美紀の外国人の夫・ミッケル役:伊藤亜美瑠>
自身の生活スタイルやパートナーとの明るい未来に希望を見出そうと葛藤しながら、良樹に寄り添う友人のミッケルを演じさせていただきました。ベクトルは違えど、人々には苦悩があるからこそ出来る他人への共感があるものだと役を通して感じました。だからこそ山岡さんが演じる良樹含む身内の前では、応援団員の様な明るい存在でいようという気持ちになりました。凄く良い気に包まれた現場で、楽しく演じさせていただきました。
皆生活環境に差はありながらも支え合いながら、一歩ずつ前進していく様を垣間見られる群像に注目していただけたらと思います。そして「命」への賛美を、是非劇場で体感していただきたいです。
<桜の彼氏・隆役:二條正士>
この映画にはさまざまな夫婦や恋人たちが出てきます。
テーマの一つに妊娠、出産がありますが、何より人と人とがどう向き合い、どう支え合っていけるのか。遠い距離感の話ではなく、彼らを通して、人と人とのつながりを感じていただけますと幸いです。
<難病を抱えた子を持つ母役・りか役:大木亜希子>
私が演じたのは、難病を抱えた子供を持つ「りか」という女性です。
初めて台本を読んだ時、彼女の底抜けの明るさと前向きさ、困難があっても突き進んでいく真っ直ぐなところに強く心を動かされました。
撮影時は役の背景に思いを馳せながらも、現場の雰囲気を大切にしながら心を込めて演じさせて頂きました。
りかの姿をご覧になった皆さまに少しでも何かを感じていただけたら、こんなにも嬉しいことはございません。ぜひ劇場でご覧下さい。
そして有田監督が作品に懸ける思いを、一人でも多くの方に知って頂けたら幸いです。
<良樹の友人・竜役:松本亮>
この映画の題材に対する思いを監督から事前に聞いていたので、演じる際は当事者ではない第三者としての役割としてどういう風に接するか、やりとりをするかを常に自分でも考えながら監督と話し合いながら作っていったことを覚えています。
とにかく情熱的で人一倍想いが強い監督、その想いが詰まった作品になっています。是非、色んな想いがちりばめられた所がある初期衝動の作品、是非劇場でご覧くださいませ。
<産婦人科医・佐藤兼次役:関幸治>
佐藤という医師を演じました。
今まで何度か医師役をやらせて頂きましたが、今回の役はすごく繊細に作り上げました。
この映画の多面的な視点を描く大事な役だと認識し、監督と話し合いを重ね、相方の輝さんと何度もリハーサルをし、役への理解や病院側の空気作りに注力しました。
実際に妊活や高齢出産を経験しているので身近な題材ではありましたが、映画として描くことで色々な方が今の自分の場所から作品を通して多様性を考え、その時感じたどんな思いでも言葉にしてもらえたらいいなと思います。
ぜひ劇場で聞かせて下さい。
皆様のご来場を心よりお待ちしております。
<母・武田洋子役:みょんふぁ>
自分だったらどうするだろう…。 台本を読んだ時、撮影中、映画が完成した今も、この言葉が頭をぐるぐるしています。私が演じた眞希の母親も、状況を受け止める強さを持ちながらも眞希と同じように葛藤し続けていたと思います。そんな弱さや心のグラグラが明るさや強さとなって、成長していくのではないだろうか。自分に嘘をつかず、無理をせず、少しずつ受け入れて前へ進む眞希の姿こそ人間の本質ではないかと思います。ぜひ劇場で見て生きるパワーをもらって欲しいです!
<父・武田健司役:オクイシュージ>
「普通」とはなんだろう。
自分が思う「普通」が、他者にとっても「普通」なのだろうか。
誰がどのような世界でどのように生きていようとも、その人にとっての「普通」が存在するはずであり。それをどう受け止め、その「普通」の多様性を受け入れていくのか。
それを世の親の皆さんと共有出来るものにしなくてはいけないと考えながら演じました。
家族とは、親と子の繋がりとはなんだろう。
無償の愛とはなんだろう。
生きるとはなんだろう。
当たり前と思いがちな日々は、実は当たり前ではなく、奇跡的なことなのだということを改めて強く思い知らせてくれる作品です。
家族や友人との何気ない日常のシーンにこそ、今作の想いが詰まっているのではないかと思います。
是非劇場で、皆さんとその想いを共有出来れば幸いです。
5月18日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開