語り継がねばならない真実の物語―『カムイのうた』世界の映画祭で受賞ラッシュ続く!

(C)シネボイス 
11月22日(水)

アイヌ民族の壮絶な歴史を描いた映画『カムイのうた』がいよいよ今月23日より北海道にて先行公開されるが、公開を目前に控え世界の映画祭で注目を浴びている。カルカッタ国際映画祭(インド)インターナショナル映画部門で最優秀賞作品賞を、モントリオール・インデペンデント映画祭(カナダ)では優秀作品賞を、グランド・シネ・カーニバル・モルディブ(モルディブ)でも優秀作品賞を受賞。更にスペインのハーキュリー・インディペンデント映画祭でも優秀作品賞を受賞した。

学業優秀なテルは女学校への進学を希望し、優秀な成績を残すのだが、アイヌというだけで結果は不合格。その後、大正6年(1917年)、アイヌとして初めて女子職業学校に入学したが土人と呼ばれ理不尽な差別といじめを受ける。ある日、東京から列車を乗り継ぎアイヌ語研究の第一人者である兼田教授がテルの伯母イヌイェマツを訊ねてやって来る。アイヌの叙事詩であるユーカラを聞きにきたのだ。伯母のユーカラに熱心に耳を傾ける教授が言った。「アイヌ民族であることを誇りに思ってください。あなた方は世界に類をみない唯一無二の民族だ」 教授の言葉に強く心を打たれたテルは、やがて教授の強い勧めでユーカラを文字で残すことに没頭していく。そしてアイヌ語を日本語に翻訳していく出来栄えの素晴らしさから、教授のいる東京で本格的に頑張ることに。同じアイヌの青年・一三四と伯母に見送られ東京へと向かうテルだったが、この時、再び北海道の地を踏むことが叶わない運命であることを知る由もなかった…。


本作は、若干19歳にして素晴らしい文章力でアイヌ文化を後世に残し、この世を去った実在の人物・知里幸恵をモデルに描かれた物語。世界でも類をみない伝承文化を持つ少数民族アイヌの存在が、本作を通して、世界に周知される。北海道は世界の人々に愛される日本の観光地でもあり、その広大かつ壮大な風景が余すところなく映し出された本作の映像美も世界中の人々を魅了することとなるだろう。

11月23日(木・祝)北海道にて先行公開
2024年1月26日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷他、全国順次公開

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作品紹介

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