第34回柴田錬三郎賞を受賞した朝井リョウによる小説を監督・岸善幸、脚本・港岳彦で映画化する『正欲』の公開日が11月10日(金)に決定し、ティザービジュアル&特報映像が到着、脇を固める追加キャストも発表された。
本作は、家庭環境、性的指向、容姿――様々に異なった”選べない”背景を持つ人たちを同じ地平で描写しながら、人が生きていくための推進力になるのは何なのかというテーマを炙り出していく衝撃的なストーリー。今回解禁されたティザービジュアルでは、『正欲』というタイトルが大きく示されており、「(ab)normal desire」という映画『正欲』の英題がパッションピンク色の手書き風文字で強調されている。あえて( )でくくられた「ab」が意味するものとはなんなのか、気になるつくりだ。
併せて解禁された特報映像でも、本作のタイトルが大きく強調されている。「正」という文字が最初に示された後、稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香それぞれの表情が大きく映し出されていく。「欲」という文字が次に示されると、「それでも私が、私たちが抱えている欲望は、あって良いものだと思いたい」という新垣結衣が演じる桐生夏月(きりゅう・なつき)の台詞とともに、再度キャストの表情が次々と映される。切迫感、安堵、疑問、不安……それぞれの役柄が心に秘めた想いを感じさせる。傑作か、問題作か。『正欲』というタイトルの意味とは?観る者の想像を刺激する。
■『正欲』特報
さらに、先に出演情報を解禁していた稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗、佐藤寛太、東野絢香に加え、今回、総勢7名の出演情報が解禁となった。
寺井由美(てらい・ゆみ)―山田真歩
不登校になった息子との距離を掴めずにいる啓喜(稲垣吾郎)に対し、徐々に気持ちが離れていく妻。テレビドラマ「ナイルパーチの女子会」(21/TX)、「あなたの番です」(19/NTV)など出演作が続く山田真歩が演じる。
越川秀己(こしかわ・ひでき)―宇野祥平
啓喜とともに検察庁に勤める事務官。2020年、『罪の声』(土井裕泰監督)で数々の映画賞に輝いた名バイプレイヤー宇野祥平が演じる。
西山修(にしやま・しゅう)―渡辺大知
夏月(新垣結衣)と佳道(磯村勇斗)の中学の同級生 。 演じるのは、ロックバンド「黒猫チェルシー」(現在は活動休止中)のボーカルとして活躍しながら、俳優デビューを果たした『色即ぜねれいしょん』( 09田口トモロヲ監督)で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞、その後も 出演作が後を絶たない渡辺大知。
那須沙保里(なす・さおり)―徳永えり
夏月と同じ商業施設で働き、夏月を気に掛ける妊婦の女性。連続ドラマ初主演となった「恋のツキ」(テレビ東京)で大きく注目された徳永えりが演じる。
矢田部陽平(やたべ・ようへい)―岩瀬亮
ある日をきっかけに、佳道と大也(佐藤寛太)と秘密を共有するようになる小学校の非常勤講師。演じるのは、舞台、映画、テレビドラマ、と各メディアで活躍する俳優・岩瀬亮。
高見優芽(たかみ・ゆめ)―坂東希
大也の所属するダンスサークルのリーダーとして、サークルのみならず大学内でも信頼を得ている。演じるのは、Flower・E-girls として活動後、女優として活動の幅を広げている坂東希。
夏月と佳道の中学時代の担任教師―山本浩司
中学時代、夏月と佳道の担任をしていた教師。現在放送中の連続ドラマ小説「らんまん」のほか、出演作が続く山本浩司が演じる。
「読む前の自分に戻れない」と評される、価値観を揺るがす原作世界の映画化。既に解禁されている5名に加えて、脇を固める豪華俳優陣がどのように関わっていくのか期待だ。
11/10(金)、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー